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概要


看護実践教育研究センターとは

 看護実践教育研究センターは、こういった社会的要請に応えるべく地域包括医療を遂行するための有効なヘルスケアを実践し、医療機関・福祉機関・保健機関と地域との協働・連携を円滑に運営できる看護実践家を創出すること、ケアのパフォーマンスを向上させる教育・研究・開発を促進させ、その成果を地域や国内外へ還元することを目的として、2021年12月1日に静岡県立大学看護学部附置機関として設立されました。

看護実践教育研究センター事業内容

 本センターの柱は、(1)看護実践家に対するリカレント教育、(2)看護学教育・研究に関する情報発信拠点、(3)看護学教育研究に関する国際交流です。2021年4月から開始する「看護師の特定行為研修」をはじめ、看護者の専門性やキャリアに合わせた研修・講習等を企画し、提供していきます。地域の看護職のみなさまと共にこのセンターを育てていきたいと思います。

看護実践教育研究センターで学ぶメリット

1 大学ならではの充実した環境

 小鹿・草薙キャンパスにある付属図書館にある蔵書やデータベースを用いた看護系電子ジャーナル検索ができます。
看護学部のシミュレーションセンターが有する高機能患者シミュレータをはじめとした様々なモデルを利用して看護技術を習得できる充実した学習環境です。
また、「看護師特定行為研修」においては、研修生は、看護学研究科博士前期課程の学生と一緒に学ぶ環境を整備しています。特定行為研修を受講する中で、看護学部教員や大学院生などと交流しながら切磋琢磨することができます。

2 働きながら学べる環境

「看護師特定行為研修」における共通科目・区分別科目についてはe-ラーニングのよる開講を基本としています。通学することなくwebによる学習支援をします。演習・実習については全体で1週間程度の集合研修を実施します。

看護師特定行為研修

 本センターが行う看護師特定行為研修は、地域で療養する人々やその家族のニーズに応え、安全に特定行為を実践できる専門性の高い知識と技術を備えた、地域医療に貢献できる看護師を育成することを目的として指定研修機関として承認され、2021年4月より研修を開始しています。これまでに3名の看護師が本研修を修了されました。
本学における看護師特定行為研修は「在宅・慢性期領域」パッケージコースおよび「栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連」区分コースを軸として、「血糖コントロールに係る薬剤投与関連」と「感染に係る薬剤投与関連」の選択科目を用意しています。2023年度より、他の指定研修機関で特定行為研修を修了した看護師を対象として、現在開設している区分別科目を単体で履修できるようにしました。
 この特定行為研修により地域・在宅で活躍されている看護職のみなさまの新しいキャリアアップに貢献し、ひいては住民の皆様への健康サービスが益々充実することが期待されると考えています。静岡県が掲げる「人生の最期までずっと住み慣れた自宅で自分らしく暮らせる」地域で療養する人々やその家族の生活を支えるために必要な、より専門性の高い知識と技術を備え、在宅医療に関わる多職種チームの中で中核的役割を担い得る、自律して活動できる看護師を育成することを目的として研修を理念としています。
静岡県立大学看護実践教育研究センターの特定行為研修の特徴

1 看護師養成機関である看護学部の教員を
                強力な資源として学習をサポート

 本学は付属病院をもたない指定研修機関ですが、県内の病院・診療所等の研修協力機関にご支援・ご協力をいただいています。私たちは大学という教育機関の強みを生かし、教員の専門性、教育力、研究力、技術力を資源として教育プログラムを構成しています。1年1年、研修生の学習成果を振り返りながら、翌年度のプログラム改善を諮ることで、内容に厚みが増してきました。例として、今年度は「準備実習」を導入しました。本格的な研修に入る前に準備実習をすることで、臨地実習までに達成すべき自己の課題を明確にすることを目的としています。

2 小児在宅移行を支える人材作りのために独自のプログラムを提供

 在宅や慢性期における対象者には、成人や高齢者のみならず小児から成人期へ移行している対象者もおられます。高度な医療機器を必要とした子ども、医療的ケアを継続することで在宅での生活が可能となる子どもとその親を支援していくために、私たちは、在宅・慢性期を履修する特定看護師には、その子らしく成長発達していけるように「在宅における子どもの成長発達支援論」と「在宅における子どもの看護演習」を独自のプログラムとして準備しています。修了した研修生が、在宅の場で、学校の場で、臆することなく対象者を支援していけるよう、在学中に訪問診療への同行見学や静岡県立こども病院での外来診療見学等も準備しています。

3 二人の専門看護師(CNS)も指導者として研修をサポート

 本学には、小児専門看護師および急性・重症患者看護専門看護師が教員として在籍しています。学部の科目を担当しながら、臨床看護の実践家として、研修生に寄り添い手厚く支援をしています。
研修生も頼りにしている存在です。
問い合わせ先:kango-tokutei@u-shizuoka-ken.ac.jp